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柴犬のしつけ術 ~タッチング(後半)~



前回のブログ記事では「タッチング」の具体的な方法をお伝えしました。

今回のブログでは、「タッチング」を行う際の注意点をご説明いたします。


- タッチングは時間に余裕のある時に行うこと


突然タッチングを途中で中断することはあまりよくありません。

タッチングを始めるときは、自分にも他の家族にも十分な時間がとれることを確認してください。

もし電話が鳴ったときや、急な来客があったとしても誰かに交代できるような状況がベストです。


犬は記憶力が良いので、急にタッチングをやめたことを覚えています。そして次回からは、「また急にやめるかも」「いつやめるのかな?」と考えるようになり、しつけが途中で終わることを期待するようになるかもしれません。

そうなると、犬は落ち着かなくなり、しつけの効果も落ちてしまいます。

タッチングは犬が落ち着いた雰囲気の中で行うほうが効果的です。


- 犬が抵抗したり、緊張している場合、背中のラインマッサージを行う。


犬の背中を背骨に沿ってマッサージしましょう。具体的には、犬の尻尾の付け根から頭に向かって、毛が上に上がるように指の腹でゆっくりなでます。

背骨には自律神経が通っていて、犬が興奮したり恐怖を感じたりすると、交感神経が働いて毛が逆立ちます。

そこで、背骨に沿ってマッサージし、あえて毛を起こすことで、副交感神経が立った毛を寝かせようと働き始め、犬を落ち着かせようとするのです。触られることに少し抵抗がある犬や、少し緊張している犬には、この背中のラインのマッサージで落ち着かせてあげましょう。


- タッチングをやめるときは急にやめず、徐々に弱めていきます。


触り続けると、犬はどんどんリラックスしていき、最後には手を止めても動かず、横たわったままリラックスした状態になります。

犬がこの状態になるまでタッチングを続けましょう。

タッチングをやめるときは、徐々にタッチを弱めることが重要です。急にやめてはいけません。


そして、ゆっくりと仰向けの状態に戻します。次にゆっくりと体を起こし、座らせます。

最後に人間が立ち上がり、これでフィニッシュです。

決して犬の意思で急に立ち上がらせたりしてはいけません。

こちらが主導権を握ることが肝要です。



- ホールドスチール、マズルコントロール、タッチングが自分でできない場合


もし犬が抵抗したら、すかさずロックしてください。

(ロックの説明はマズルコントロールの記事へ)

もしロックをすることが苦手で、犬が抵抗し続ける場合は、家族の協力のもと次の方法をとりましょう。

まず一人が愛犬の正面から食事を与えます、そしてもう一人が愛犬を押さえつけ、食事中にマズルをコントロールします。


つまり食事をさせる途中途中にマズルコントロールをするわけです。犬は徐々にマズルコントロールに慣れ、ホールドスチールとマズルコントロールを受け入れればご褒美がもらえると思い、抵抗しなくなります。

タッチングの場合も、横に寝かせた犬に正面からフードを食べさせます。食事とタッチングを切り替えるながら行うことで、徐々に触ることに慣れさせていきます。

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