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意外と知らない犬知識:柴犬の歩き方について 後編



赤い柴犬 歩いている

柴犬の歩き方、前回の続きになります。


おさらいとして

日本犬が歩くとき、自然に歩いているのであれば4通りの歩き方をしています。

常歩(なみあし:walk)

速足(はやあし:trot)

駈足(かけあし:canter)

襲歩(しゅうほ:gallop)

また、特別な歩き方である側対歩(そくたいほ:pace/amble)をする子もいます。

前回は駈足までgif動画で説明しました。

今回は残りの3つを紹介します。残念ながら柴犬でこの歩き方をする動画は撮影できなかったので、他の動物の動画を使って紹介します。



ギャロップで走る馬

襲歩(しゅうほ:gallop)


駈足の時は片方の前肢とその逆側の後肢が同時に動くタイミングがありましたが、襲歩の時はこれがなくなって、完全に4節の運歩となります。

さらに犬の体が完全に宙に浮くタイミングがあります。

全運歩中最大のスピードが出る足の動きになりますが、それに伴ってエネルギーの消耗も激しくなるため、長時間動き続けることはできません。

動物によっては二段浮上襲歩(ダブルサスペンションギャロップ)という4節運歩のなかで2回の浮遊を伴う走り方をするものもいます。

具体的には、両前肢のみで地面をける→浮く→両後肢のみで地面をける→浮く、といった方法で、チーターなどの走り方を見てもらえるとわかりやすいでしょう。特定の犬種が全力で走る時にこの歩法になると言われています。



側対歩(そくたいほ:pace/amble)




側対歩のうちの一つ Pace・ペース

通常人間が歩くときは右足を前に出すときは左手を前に出します。

しかし歌舞伎などで見られるように、かつて日本人は右手と右足を同時に出して歩いていたそうです(ナンバ歩き)。

じつは犬も同様で、右前肢と右後肢を同時に出す歩き方をすることがあります。この歩き方を側対歩といいます。

負担の少ない歩き方なので、大型の動物や長時間歩く動物(象・ラクダ)がよく行います。犬でも大型のものはこの歩法を行う子もいるそうです。基本的に日本犬では通常みられない歩き方ではありますが、まれに日本犬の中でもこの歩法を行うものもいます。また、老犬や負傷した犬がこの歩法を行う場合も確認されています。

側対歩にはpaceとambleという2種類の歩き方がありますが、日本語ではこの二つはあまり区別されておらず、どちらも側対歩という言葉が使われています。


側対歩のうちの一つ アンブルamble

pace

側対歩のなかでも、右の前肢と後肢→左の前肢と後肢、となる完全な2節運歩となる歩き方です。

オールドイングリッシュシープドッグという犬種がこの歩き方をします。


amble

こちらの側対歩もほとんどpaceと同じになりますが、前肢より後肢が早く着地するので4節運歩と分類されます。

穏やかで耐久力の高い歩き方といえます。先に説明した、象やラクダの歩き方はこちらの運歩になります。

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